「9月」

過ぎ去った思い出の川を
塞き止めたダムの底は
七色の宝石箱の中身
止めどなく流れる虹の涙

ねえ夢忘れたガラス細工の猫
10年前から同じ欠伸
開け放った窓のカーテン
瞬き1つもしないよ ああ

風に吹かれて 雨に打たれて
濡れて乾いた 9月のマンコ
手を伸ばせば 遠く離れた
朝日の向こうへ消えてった