小生は、1979年から、ロスアンジェルスに会社と工房を設立して、MOONのギターコンポーネントの普及に全力を注ぎ生きて来た。
その間は日本での活動は殆ど無く、日本でのMOONの販売活動や経営にはタッチせずアメリカでの活動に終始していた。
日本では小生はアメリカに消えたと噂され、随分といい加減な情報が流されていた。
例えば、ESPで悪い事をして東京の楽器業界から追放されたとか、F社との法廷闘争に負け倒産したとか、シェクターの売却に伴い倒産したとか、最後は死亡説まで噂されていた。
これ等の噂は全くの事実無根の事であり、くだらな過ぎて無視してきた。
その間、欧米ではMOONの人気もうなぎ登りで絶好調の時代であった。
これらの全ては、MOONを立ち上げた時からのプランであり、ギターコンポーネントを普及させるには、本場のアメリカで成功すればおのずと日本にもその波は押し寄せると考えていた。
実際にその通りになったと思う、アメリカでは、多くのビルダー達がこのやり方で工房を立ち上げ成功しているし、LEO FENDERと言う偉大な師からも認めて頂けた。
日本で悪い噂が言いたい放題に言われても小生は、それらを否定もしなければ言い訳もして来なかった。
或る意味、だから生き残れたと思っているし後悔も無い。そんな事に振り回されず黙々と技術を磨く事に専念してきた。
それは、間違いでは無いと思って居る。満足する人生と思って居る。