俺は「どうして自分はアドリブが出来るようになったのか」を素人に説明出来るようになりたいのだが
アドリブが出来ない人に対して、アドリブが出来るようになってもらえるような教え方を模索している。
しかしそれは説明するのが難しいし、教則本を書いている多くの著者たちも説明出来ていない。

ほとんどの教則本はスケールを先に覚えさせようとする。
まずスケールを提示して、そのスケールに沿ったフレーズを提示する。
この手法がそもそも間違っていると思う。
間違った手法なのに「スケールポジションをどうやって暗記するか」に力を入れてしまうものも多い。

スケールというのは「後から分析してみたらこういう音階になってますね。」
という捉え方・教え方をするものなのであって
「カノンコードを使えば誰でも名曲が作れます。」みたいに逆手に利用させようとしても
肝心の「良いメロディを生み出す」という部分が「それはあなた次第だよ。」になってしまう。
多くの教則本もスケールと参考フレーズを載せるだけで「あとはあなた次第だよ。」になってしまっている。
説明しないまま「はい次!」と切り替えてコードトーンやアルペジオの説明をし始めてしまう。

これでは教則本を読もうが読むまいが
弾ける人は弾けるし弾けない人は弾けないままで何も変わらない。

ぶっちゃけた話、「ペンタトニックスケールを使ってロックっぽく弾くとこうなります。」と弾いてみせて
それがまるでロックっぽくなっていないような人でも典型的な内容の教則本を書くことが出来てしまう。

それほど、無駄な教則本の典型的な内容が定着してしまっている。
教える以上、弾けるようになるかならないかの境界線が「才能」や「素質」であってはならない。