>>965
それは財力のある大工房かメーカーの話。ラミレスや桜井河野はそうだよ。気温23度湿度49パーセントとかに作業場も完全管理されている。
でも個人製作家はそんな設備持ってる人いないよ。材は業者から買って(その間に一定の自然乾燥と短期の人工乾燥が施され含水率は一応低度で安定している)、その後は自宅作業場で10年以上寝かせて使ってるだけだよ。10年じゃ短いから最低でも20年以上って言う人もいるよ。
逆に大メーカーは強制乾燥室に材を入れて、伐採から10年足らずのスプルースやローズウッドを使うことがよくある。それでも大丈夫と分かってるからだけどね。どちらを選ぶかは自由だ。
昔バイオリンで材を窯で強制乾燥させることの是非をめぐり論争があった。結局は強制乾燥だと材が疲弊するからできるかぎり長い自然乾燥を施すのがベストだという結論になったようだ。
機械による“完璧“な人工乾燥か、アバウトな環境に20年以上寝かせる自然乾燥か。大工房やメーカーのギターと個人製作家のギターとはそこからもう違うんだけどな。