>>8

 >>44の発言には解説が必要だろう。
 「デタラメにやれば無調音楽が書ける」というのは大間違い。
 これ、無調音楽の常識。

 本当の「デタラメ」をコンピュータなりサイコロなりで作ると、恐ろしいことに、
調性感が出てしまう。無調音楽を書くには、人為的に調性を抹殺する努力が
必要だ。
 12音音楽では、セリー技法で音楽を書けば調性感が消えるかというと、これ
がダメ。たしかに和声的な調性は比較的簡単に抹殺できるが、「旋律」が自ず
から持つ調性感も消す必要がある。
 このため、セリーの音符の配列は音符同士が互いに調性感をくらましあう関
係に配列されている(もちろん、それを実行するためには、調性音楽を知悉して
いる必要あり。)ことが条件。さもないと、悲惨なことになる。
 ウェーベルンの十八番の極端な跳躍音程も、クラスター音楽の「ギュイーン」
も、点描音楽の「ポッ、ホワッ、プッ」も、結局はこの旋律が持つ調性感を消すた
めの努力の産物に他ならない。

 世の中、そんなに甘くない。