信濃毎日2018/7/23付

二山さん、オペラ座と短期契約へ 「正団員へ頑張りたい」

 松本市出身のバレエダンサー二山治雄さん(21)が、世界最高峰のパリ・オペラ座バレエ団と3度目の短期契約を結ぶことが22日までに内定した。
同日、長野市内で信濃毎日新聞の取材に応じた二山さんは、「(短期契約ではなく)正団員になりたい気持ちがあったので、悔しい」とし、
来年の外部入団試験に向けて「頑張りたい」と語った。

 2017年1月に最初の短期契約を結び、昨年8月に更新していた。
今月6日に受けた外部入団試験は、男性部門で43人中5位。正式入団はかなわなかったが、10月からの短期契約の申し入れが団側からあった。

 厳しい本場の環境に身を置いて1年余。5、6月には、チャプリンの孫ジェームス・ティエレさんが手掛けた演目で、50人余のダンサーの一人に選ばれた。
「初めてパリのお客さんの前で踊れてうれしく、新鮮だった」という。

 休日もレッスンを受け、ライバルとの切磋琢磨(せっさたくま)に精神をすり減らしてきた二山さん。
白鳥バレエ学園(長野市)で指導する塚田みほりさんは「苦しい中でよく逃げずにきた。技術や地道な姿勢を評価してくれる人も出てきている」と励ます。

 今夏は国内各地で公演が続き、8月5日には長野市芸術館で学園の発表会もある。
二山さんは「舞台で踊らせてもらえることが幸せ。来てくれる人に楽しんでもらえる踊りをしたい」としている。