わたくし、若輩ながらエミリーお嬢様の執事をつとめております。

先代の御館様と奥様、それにわたくしの父がルシタニア号とともに大西洋に沈み、
当時11歳のお嬢様は茫然自失のまま伯爵家を相続。
わたくしはケンブリッジから急遽呼び戻され
父の跡をついで当家の執事をあいつとめることとなりました。

あれから6年、それは美しく成長されたお嬢様。
当家の者ども、女中頭とメイド、料理番、運転手、庭師、下男、書生、家庭教師、
それに不肖わたくし、これからも心よりお仕えする所存でございます。