おっさんではないけど、
某有名寶富人形です。

ある世界の小さな島国に一つの幸せな家族がおりました。
父は指揮者、母はデザイナー、長女はフライトアテンダント、次女は夢多き小学5年生、その下には幼稚園 に通うおしゃまな双子と、可愛い盛りの三つ子。
父母とも忙しく、一緒に過ごす時間は決して多くはありませんでしたが、それでも家族の絆はしっかりと彼らの心を繋いでいました。
しかし、数少ない家族旅行の最中に彼らを悲劇が襲いました。
乗り込んでいた旅客機が着陸に失敗し、炎上してしまったのです。
結局、生き残る事が出来たのは、父と次女の二人だけでした。
身体にも心にも深い傷を負った二人は、緑濃い避暑地に古い別荘を買い、お互いだけを支えに生きていく事にしたのです。
いつしか、父は娘の中に妻の面影を見い出し、娘もまた最も近しく自分を慈しんでくれる父を一人の男性として愛する様になってゆきました。
今日も、父と娘は手を取り合って生きています。
きっと明日も、いつか悲しみが癒える日を夢見て。