登場人形:ブライス(ビスケ、モッド、天使)
傾向:ショート
備考:元ネタはブラスレ934。ビスケが新スレを立ててくれたので


「やっちまった……ッ!」
ピンク色の髪と、同じ色のドレス。その両方を振り乱して、彼女は叫んだ。
「イチゴと同じ髪色で前髪ありならいいしょ!と思ってたのにしでかした……!
メイク!?メイクっすか!?それともこのドレスが悪いンすかね!? 
教えておじいさーん!」
「いや……たぶん、両方」
おうおうと声を上げて泣きじゃくるピンクの塊を見て、
モッドモーリーが気の毒そうな声で言う。
ブラスレ始まって以来ではないか、と思える程の、住人一致の不人気。
ついたあだ名はブスケ。これはあんまりだ、と他のブライスたちも思う。
「まあ……落ち着きなよ。
最近は前みたいに店頭に出る間もなく売れていく、って状況じゃないからさ。
少しぐらい長く残ってたからって、どうってことないよ……」
「そ、そうですよ。考えようによっては良いことですよ?
転売の対象にならず、その……貴方のことを本当に好きな人が
買ってくれるんですから!」
何とか慰めの言葉を捻り出すモッドに続いて、横の天使コスチュームのブライスも
ポン!と手を叩いて言ってみる。
しかし返ってきたのは恨めしそうな視線と、低い低い絶望的な声だった。
「鬱袋」
「……」
「って言われてるワケよ。
アタシの入ってた福袋は鬱袋だって言われてるわけよ!
しかも売れ残ってるもんだから沢山入ってるワケよ当然!
あっちこっちにいるわよ、欲しくなかったのに手にしちゃった人が!」