那須の大会見た。(全部ではないが)

個人的に秩父農工が圧倒的に面白かった。
役者の気合い、肉体、セリフ、統制、装置の工夫と完成度、テーマの選択と落とし込み方、ギャグ、
どれをとっても素晴らしく、楽しんだ。客も大いに沸いていたし。
あれが優秀賞にすら入らないのはやはり解せない。

今回の大船といい、審査員の方々と自分個人の意見が合わないのはいつもだが、
ガッツリ面白い高校が落とされる場面が多すぎる。

教育の一貫としての部活動とはいえ、芝居の根幹の目的は「観客に訴える事」なのだから
いっそ客席投票枠というのを設けたらどうだろうか。

プロの目も、しっかりした評価基準があるだろうが、観客だって馬鹿じゃない。
ただ時流に媚びただけだったり、表面のルックやハッタリだけで心を動かされたりはしない。
エンタメとテーマの深みが噛み合って胸に落ちてこそ客は沸くし喝采を送る。
秩父農工はその資格が充分にあった、と思っている。