チケットの不正転売問題で動き出す業界と転売サイト

関東圏のイベント施設が不足する「2016年問題」と並び、チケットの不正転売問題がクローズアップされている。

従来からあるヤフーなどのオークションサイトに加え、「チケットキャンプ」や「チケットストリート」といった専門の転売サイトの出現で、チケット転売市場は盛り上がりを見せている。
これらのサイトは都合が悪くなり行けなくなった人がチケットを売買できると重宝されている。

しかし、”転売ヤー”と呼ばれる、利益目的で転売を行う人たちに悪用されるケースも後を絶たない。
チケットの転売に関しては多くの自治体が条例で禁じているが、対象は会場付近で転売行為を行っているダフ屋を想定したもので、ネット上の法整備は整っていないのが現状だ。

偽造チケット問題も起きている。転売サイトに偽造チケットが出品され、入場できない人たちが多数発生した。


アーティスト側のチケット転売対策

記名式チケット

チケットには購入者の氏名が印字され、入場に照会が可能な免許証やパスポート、住民票など公的な身分証の提示が求められる。

当日発券システム

チケットはすべて座席指定引換券となり、座席番号は公演当日、入場の際に発券される座席券を受け取るまで分からない。

顔認証システム

チケット購入には事前に顔写真の登録を求められ、当日会場の入口で専用マシンを使って照合する(一部、目視確認の場合もあり)。

マッチングシステム

何らかの理由で行けなくなった際にファンクラブが主導して、定価で受け渡す相手を会員内から探してくれる(ファンクラブで購入したチケットに限る)。