>>73
電力の自由化は、正直何を目的にしているのかはっきりしないまま「自由化」
と言えば何か良くなると思われているようですね。

反原発の立場からすると、現在、原発が使われ、自然エネルギーが使えないのは、
電力会社の利益誘導のためだと言われています。
原発はコストが高いのですが、高コストであるほど電力価格を高く設定することが
許されているので、わざと高コスト電力である原発を採用している。
コンバインドサイクル火力のほうが安くて効率も良いのだが、電力会社の儲けとしては
不利なのだ。
自然エネルギーは、出力の不安定さや、各家庭が電源を持つことで電力会社の
収益が下がるので、電力会社は認めたがらない。
そこで、独占形態をやめ、自由化すれば、高コストの原発は自然に淘汰され、
安くて環境負荷の低い他の発電方式が取って代わるのではないか、とされているのです。

しかし、コストだけを追求すれば、「安い代わりに、環境負荷や安全性に問題のある
発電方式」が出た場合、それを止められなくなる。
また、コストダウンの結果、安全性や安定性が確保できなくなる可能性もある。
電力の値段が安くなれば、その分電力消費が増えて、エネルギーの枯渇が早まる
可能性もある。
低コスト化とは、たいてい労働者の負担の増加であり、今の自由化の圧力にさらされて
いる業界では皆苦しみながら働いている。もはや、限界ではないか、などなどの
問題があります。