《彼らは実現すべき理想をもっているのではない。彼らはただ、崩壊しつつあるブルジョア
社会自身が孕んでいる、新しい社会の諸要素を解放しなければならないだけである。》

《労働者階級は、自分自身の解放をなしとげ、それとともに、現在の社会がそれ自身の経済的
作用によっていやおうなしに向かっていく、あのより高度な形態をつくりだすためには、長期の
闘争、すなわち環境と人間とをつくりかえる一連の歴史的過程をくぐりぬけなければならない。》

《もし協同組合的生産が欺瞞やわなにとどまるべきでないとすれば、もしそれが資本主義
システムにとってかわるべきものだとすれば、もし協同組合の連合体が一つの共同計画に
もとづいて全国の生産を調整し、こうしてそれを自分の統制のもとにおき、資本主義的生産の
宿命である不断の無政府状態と周期的痙攣を終わらせるべきものとすれば──諸君、それ
こそは共産主義、「可能な」共産主義でなくてなんであろうか?》

カール・マルクス『フランスの内乱』1871年