『宇野理論を現代にどう活かすか』Newletter第24号に横川信治が反論していた。

現代古典派価値論と宇野理論:資本主義世界システムの歴史的動態をいかに分析するか
http://www.unotheory.org/files/2-24-1.pdf

>>355 は見落としであったので、訂正しておく。全体の感想は変らない。

第1節で塩沢の「現代古典派価値論」を取り上げて7点にわたってコメントしているが、
基本的には反論になっていない。たとえば、次は簡単にわかることである。

(3)利潤率ではなく剰余価値率が技術選択の基礎となる点を明らかにする。
★の技術選択は、経済学者の行なうものではなく、資本家(経営者)が行なう
ものであり、剰余価値率を基準にすることはない。第一、剰余価値率を知りも
計算もしないだろう。


(7)利潤を含む国際価値では賃金率を決定する理論が必要である。国際的な生産性
の違いは単位労働付加価値 VAL を決定するが、賃金を直接的に決定するものでは
ないので、賃金論が必要である。
★新しい国際価値論は、財価格と共に各国の賃金率を決定する理論であることが
理解できていない。