経済学サークル内で凄い凄いって褒め合っている光景は
外側から見ると「カルト信者と教祖の馴れ合いにしか見えない」ということなんです。
これは経済学に限った話ではありませんけれども。

歴史的にはイギリスの産業革命を端にして安価な綿織物の輸出が
インドの工業に大きな影響を与え、失業者の増加と大量の死人を出したという経緯があり
これが当然の結果として排外主義や貿易への懐疑となるのですが
完全な鎖国というものが経済面で見ても必ずしも望ましいものではないということを示すために
リカードの比較優位説というものが存在するわけです。
従ってリカードの比較優位説は簡単な掛け算しか使っていないというのは
その理論の示すところに対しては大きな反論ともならないわけですし、
反対にいくら多数国多数財を扱えるようにしたりと貿易理論を精緻化させても
意味の無いお遊びとしか評する他ありません。

塩沢さんが個人で研究をする分には全く構わないわけですが周りが持ち上げるのも
経済学畑の人達は視野狭窄の集まりであるという対外的なメッセージにしかなりません。
スティグリッツさんのように外国資本が途上国の「国の内部」の経済にどのような影響を与えてきたか?
といった視点で見るほうが本質的ですね。

最後に学問たるものは全ての人の為に存在するのであり
アカデミズムの住民の専有物ではありません。
学部生がどうのこうのと言っている恥知らずはさっさと筆を折って学問を辞めたほうがいい。