滋賀県動物保護管理センター
http://www.pref.shiga.lg.jp/e/dobutsu/catguideline.html

猫問題の解決のためには、地域自らの主体的な取り組みが不可欠です

猫は飼い主がいるかどうかの判別が困難であり、一口に「飼い主のわからない猫による苦情」と言っても、状況はさまざまです。
まずは猫の適正な飼養について理解し、問題解決のためにどういう方法があるか、地域で合意を図る必要があります。

餌を与えなければ問題は解決するのではないでしょうか?
答えはノーです。
猫は野生動物ではありません。人間の近くで餌や寝床を与えられて生活する動物です。
従って、飼い主がわからない猫に餌をやる行為を禁止することは好ましくありません。
おなかがすいた猫がゴミや畑を荒らしたり、栄養不足で猫が病気になったりして、
地域の生活環境をよけいに悪化させるおそれがあります。

また、地域の猫がやせ細っていくのは動物愛護の観点からも好ましいことではありません。
餌を与えている猫をすべて家の中に入れればいいのではないでしょうか?
それも答えはノーです。

子猫の頃から家で飼われていればよいのですが、外で繁殖して大きくなった猫は人になつきにくく、
飼い猫として家の中に入れることは非常に困難です。
もちろん、猫にとっては外の環境は過酷なものであり、家の中で飼われる方がはるかに幸福です。
しかし、外暮らしの猫を無理矢理保護して家の中に入れることは、人にも猫にもストレスがかかるため、実現は困難です。