Zhao(1997)では、学習者がどのような状況で教材を聞くことがリスニングの理
解を促進するかを実験している。
1. 与えられた教材をそのまま聞く。
2. 教材の再生されるスピードを事前に設定できる。
3. スピードを一文毎に変えることができ、何度も繰り返して聞くことができる。
4. 繰り返しだけ何度もできる。
という4つの条件で理解度を比較したところ、一文毎にスピードも変えられ、繰り返
しも自由という三番目の条件で聞いた場合に一番平均スコアが高くなった。次に、二番
目、四番目、一番目という順番であった。すなわち、学習者のリスニングの理解度には、
教材のスピードと個々の学習者毎に教材のコントロールが行える環境が強い影響を持っ
ているといえる。