そうそう。結局は、読む力と聴く力を含めて、そもそも英語の理解力というものは、
語彙の多さで決まるのではなく、文法を把握する力と(get, take, have, it, will, would
などの)基本語の理解力に尽きる。

たとえば、単語1つに意味が1つだけしかないような極度に専門的な用語となると、
その仕事についていたりその分野に興味がありさえすれば、楽に覚えられる。
そういう分野の1つの単語を覚えるのは、極端に言えば数分で覚えられる。

ところが、基本語としての、たとえば get の意味合いのものすごく広い意味合いと、
その get という言葉と形容詞・前置詞などいろんなものとがくっついたときの
意味が千変万化する様子をすべて覚えようとすると、何十年もかかる。
冠詞がついていないときと、the がついているとき、a がついているとき、
名詞が複数の時、単数のとき、それぞれでどういう意味の違いがあるかを
読み取れるようになるには、これもまた何十年もかかる。

そういう基本語を深く理解する過程においては、一つも新しい単語は覚えていない
のに、やたらに年月ばかりが過ぎ去っていく。

英語の理解力と語彙の数とは、あまり関係がないと言っても過言ではない。