>>888
-y という語尾を OED Second Edition (これは1巻本の ODE ではなくて、20巻本の
OED) で引くと、次のように書いている。

-y
OE -ig, ME -i, ME–15 -ye, ME–16 -ie, ME– -y, 15– now only in certain cases -ey

どういう意味かというと、現代英語での -y という語尾は、Old English (OE,
Anglo-Saxon, 古英語, つまり1,000年以上も前の英語) では、-ig となっていた。
これはもともとは ig つまり「イグ」と発音していたのかもしれないが、そのうちに
iy つまり IPA の発音記号で書くと /ij/ のように発音するようになり、それがだんだんと
Middle English (ME, 中英語、つまり11世紀から14世紀あたりの英語) では
-i に変わった。そのあと、Middle English (中英語) から15世紀の英語では、
-ye に変り、そのあと 16 世紀あたりにかけて -ie になり、さらには -y というふうに
変ったのだ、という意味。

これについては、OED だけでなくて、研究社「英語語源辞典」(寺澤芳雄)の
-y の項目にも書いてある。ただし上記のような記号ばっかりなので、自分でその記号を
解読しないといけない。