>>250
>私の理解では、IPA表記で書いた場合、英語の/ʌ/という音素には、
[ɜ] や [ɐ] という音声の範囲に相当する音が含まれているというかたちで、
>音声と音素は対応付けられるものだと思ってます

自分も素人なんだけど、だいたい同意です。自分にとっては対応する代表的、中間的または平均的な音声というイメージです。

あまり音素の定義に拘りすぎるのは本来の目的だった語学学習に寄与しないから自分ではそこまで突き詰めてはないけど、上のコメで上げたgoogleのgoatの発音表記gōtみたいなのが自分にとって音素表記と聞いたときに真っ先にイメージに浮かびます。たまたま昔アメリカで買った辞書がこの表記だったからというのもあるかな。

しかし、前スレでも誰か書き込んでたけど、現代英語でShort U音素が実際に[ʌ]で発音されることはあまりないのにも関わらずこの記号/ʌ/使い続けるのは、もはや慣習でしかないのだろうけど違和感あるのは否めないですね。

「機能的な対立」は自分も何のことかはっきり分からないけど、厳密な音素表記を考えようとした場合、例えば日本語で言えば「ち」「てぃ」とか「つ」「とぅ」の対立の処理などは難しそう。

>>251
方言差を別の音韻体系と捉える見方は多いけど、単に音韻論のオーソリティが国によって違うから、ていうのが理由だと思ってます。

子音については英米どちらも体系をほぼ完全に共有してる。
母音については実質的に異なるのはA単母音系の音素の種類がイギリスの方が少し多いのと、Dark Rがイギリスでは母音かシュワーになり、シュワーの場合それが直前の母音と共に複合母音を構成できる、といった、体系の一部分が異なるだけ。
どちらか一方の音韻体系を使ってもう一方の体系を、少し説明を追加するだけで、ほぼ矛盾なく説明することも可能です。

外国人学習者にとっては語学習得が目的なので、これらを分けて考えるのは学習範囲を増やしてしまうだけで無駄じゃないかと思ってます。

現実には現在、英米で音韻体系の解釈が一部異なるからそれは我々学習者側が対応するしかないけど、どちらか一方を理解すれば自分の中での修正は難しくないはずです。