カタルーニャ、反独立派政党の勝利、しかし独立プロセス打倒ならず 2017年12月22日(金)
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昨日行われたカタルーニャ州選挙において、イネス・アリマーダス氏がカタルーニャ代表を務めるCiudadanos党が最多票数、最多議席数を獲得してトップに立った。
同党は2015年に行われた選挙では12議席数を得るに止まったが、今回の選挙では37議席と大きく前進し、
2位につけたプーチデモン氏率いる独立派政党JxCに対し、15万票と言う大きな差を付けて引き離した。

これにより、カタルーニャにおいて同地の住民から最も大きな支持を得ている政党は反独立派政党であることが明確となり、
勝利者となったイネス・アリマ―ダ氏は、「今後、独立派政党はカタルーニャの名を使った一般論のような発言は出来ない」と通告した。

カタルーニャ社会における記録的な大飛躍を遂げたCuidadanos党だが、
カタルーニャで適用されている「地方村落の票に、より重きが置かれ、全体の獲得票数が議席数に反映されない」と言う独特の選挙システムにより、
大幅な差をつけて勝利したにも関わらず、その議席数は2位につけたJxC党と僅か3議席、また3位となったERC党と僅か5議席の差しか無く、
また、その他の反独立派政党の結果が芳しく無かったことから、全部で7党に分かれて競われた今回の選挙を、独立派と反独立派の2ブロックに分け、
それぞれのブロックが連立政権をたてた場合、独立派が僅かに過半数を超える結果となるため、明確な勝利を得たCiudadanos党が今回、カタルーニャの政権を取る可能性は無いと言える。

新政府が誕生するとすれば、2位、3位、そして6位につけたJxC党、ERC党、CUP党の3党が協力しての連立政権が考えられるが、 過激独立派政党CUPは選挙前より、
協力する条件として、今後も中央政府や憲法を無視した「一方的な独立プロセスを進める事」を挙げている。
今回の選挙のあと、新政府樹立までのタイムリミットは4月6日となっている。

尚、各党が獲得した投票数は次のとおり。
1位 Ciudadnos(反独立派)110万2099票(25.37%)
2位 JxC(独立派)    94万602票(21.65%)
3位 ERC(独立派)    92万9407票(21.39%)
4位 PSC(反独立派)  60万2969票(13.88%)
5位 Comu(反独立派) 32万3695票(7.54%)
6位 CUP(独立派)   19万3352票(4.45%)
7位 PP(反独立派)   18万4108票(4.24%)

反独立派政党獲得票合計 221万2871票 (51.75%)
独立派政党獲得票合計   206万3361票 (48.25%