『バロン・サツマと呼ばれた男、薩摩次郎八とその時代』
村上紀史郎著、2009年、藤原書店、3990円、

戦前のパリに在住、私財を投じて留学生のためにパリ日本館を設立し、マティス、
コクトー、藤田嗣治などと交友を結び、芸術家を支援してパトロンとして活躍
した日本人の伝記である。
1901年にに東京で生まれ、オクスフォード大学を卒業、その半生をパリで
過ごした、実にスケールの大きい人物である。
綿密に資料にあたっていて評伝として第一級の作品である。