「陶芸」は唐九郎の造語なんだけど、正確に言うと、「民藝」に対抗して作った造語だと聞いてる
濱田庄司に会うために益子へ赴いた際に邪険にされたのもあって唐九郎は民藝への対抗意識を燃やし「陶芸」という言葉を作ったと
当時は社会的な評価は濱田の方が上だったんだね
ただ、言葉の意味は時代と共に変遷するものなので
現代では「陶芸家」と言ったら「個人で製陶業を営む人」すべてを指すというのが一般的な認識だと思う
それこそ石木さんも陶芸家だというのが世間の認識
言葉の定義は一度変わってしまうともう戻らないので、これは一過性のものではなく、もうそうなってしまったんだと捉えなきゃならないと思う

石木さん本人がどうかは知らないけど、実際に唐九郎なんか知らないという作り手は出て来てる
石木さんなんかを始めとするインスタで人気の作家さんに憧れてやきものの世界に入ってくる子と話してると
リアルで唐九郎や半泥子なんか知らない子もいるんだよね
でも勉強してないわけじゃなくて、現代の売れっ子作家なんかにはすごく詳しい
例えばDiscover Japan の「うつわ作家101人の仕事」みたいな雑誌等を見て色々情報収集してるみたい
独立してなんとかバイト無しで食えてるくらいの子でもそんなんだから、興味の対象が違うんだろうなぁと思う

ところで上記の雑誌では、中里隆と鹿児島睦を同列に扱ってて、そういう時代なんだなぁと思った