MUNCH ムンク展。  東京都美術館。 かなり空いていた。 「叫び」のところでも10人くらい
だったが 男女二人のスタッフは 壊れたカセットデッキのように「止まらないで歩いてください」と叫び続けていた。
巡回はしないようす。 一番人気の 「叫び」は 初来日の由。 ノルウエーが誇る世界的大画家だが、
この「叫び」がなかったら それほど人々の記憶に残ったかどうか。「テンペラ、油彩、厚紙」
 ほかにも 「叫び」は、@ クレヨン、厚紙 (オスロ市立ムンク美術館)、A パステル、厚紙、
B リトグラフ (同市立ムンク美術館)などがある由。以前 観たのはどれだったか?

「狂気」だけを売りにする画家というのは余り好きではない。「狂気」を見たければ、精神病院にいけばいいし、
箱庭療法なんかやらせば、結構「芸術作品」を作ってくれる。ムンクもそれだけではない。
良い印象をもった作品。(1)庭のリンゴの樹:緑と青の色彩が鮮烈。湾曲した構図も印象的。
(2)星月夜:寒々としたノルウエーの夜の景色。(3)水浴する岩の上の男たち。(4)太陽
強烈な黄色が太陽から放たれ、ムンク特有の 「月と海に移った月かげ」が太陽バージョンでも。
 「もう一度見つけ出したぞ 何を? 永遠を。 それは太陽と番った海だ」というのを思い出した。
(ランボー)。ランボーや メンデルスゾーンは 音と色彩が不可分だったそうだが、それって天才なのか、
病気なのか。凡人にはわからない。(5) 疾駆する馬。動画的で良い。(6)並木道の新雪・この湾曲した構図と
村犀や緑赤白の色彩こそ THE MUNCHの狂気の表現なのでは?(6)緑色の服を着た
インゲボルグ 生の緑色は美しい。(7) 生命のダンス (8) すすり泣く裸婦。(9)接吻と吸血鬼は
大きな構図は同じなのであった(10) 別離 髪の毛や スカートと海岸線が連なるような構図が良い。
(10) カーレン ビョルスタ : まともな肖像画