未だ品不足が続き、
6月22日には任天堂が発売当初から国内市場全体で品薄状態が続くことを謝罪。
「7月、8月は出荷量を増やす」と宣言したものの、なお品薄状態は治まらず、
各地の小売店での抽選販売に不正疑惑が浮上。
ネット上の一部で炎上騒ぎを起こしている家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」(以下、「Switch」)。
 
7月26日に任天堂が発表した「平成30年3月期 第1四半期決算短信」によれば、
「Switch」は今年4月から6月の四半期で合計197万台を売り上げるなど絶好調。
今四半期の連結経緯上利益は約309億円と、
前年同期の約386億円の赤字から大幅に数字を伸ばしている。「Switch」様々だろう。
 
なぜここまで「Switch」は好調に売れているのか。ゲーム誌ライターが解説する。

「何といっても大人気タイトル『スプラトゥーン2』の存在が大きい。
ネットワーク対戦が前提のゲームなので『ブームに乗りたい』『出遅れたくない』
『ほかのプレイヤーとの腕前に差がつく前に始めたい』『Wii Uは乗り遅れて悔しかった』
というバイアスが働いたのでしょうね」
 
7月21日に発売された『スプラトゥーン2』は国内での初週売上げが約64.8万本と爆売れ。
Wii U専用ゲームとして15年5月に発売された前作『スプラトゥーン』も、
国内外あわせて約480万本を売上げるヒット作となったが(17年3月時点)、
初週の売上げが約14.9万本であったことを考えると、
『スプラトゥーン2』の売上りが凄まじいばかりであることがわかる。
 
それにしても、任天堂がプレゼンテーションの場では「任天堂の娯楽のDNAをしっかりと受け継ぎ、
すべてを積み込んだ」とまで宣言した次世代主力機「Switch」。
事前にしっかり生産体制をとっていそうなものだ。

「部品の供給が追いついていないようなんです。というのも、特にフラッシュメモリ型のチップは、
Apple社製品(iPhoneなど)と同じ部品を使っているため、世界的に需要が高く、
争奪戦状態になっているとか。
 
また、『Switch』のローンチタイトルとして、任天堂の看板シリーズの一つ、
『ゼルダの伝説』シリーズの最新作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を同時に発売しましたが、
この『ゼルダ』も3月3日の発売から3月中だけで全世界合計で約384万本の大ヒット(『Wii U』 108万本、『Switch』 276万本)。
「Switch』のロケットスタートにも、品薄状態にも貢献してしまいました(笑)」(前出のゲーム誌ライター)

「Switch」向けタイトルでは、10月には任天堂が誇る『スーパーマリオ』シリーズから
『スーパーマリオ オデッセイ』 の発売が控えている。

「『スーパーマリオ オデッセイ』をE3でプレイしましたが、
操作感が軽やかで丁寧に作り込まれているのを感じました。
『どこへ行って何をしても何かが進んでいる』という感覚が得られるので、やみつきになりそうです」(同)

 上記の部品問題を解決しない限りまだまだ「Switch」の品薄状態は続きそう。
だが一方で任天堂は18年3月末までに全世界で1,800万台の生産予定と海外メディアで報じられるなど、
なかなかの強気。
これ以上炎上騒ぎなどが起きないよう、生産体制が強化されることを祈りつつ、
今後の動向や魅力的なゲームの登場にも注目してみたい。

(文=編集部)



8/6 | ビジネスジャーナル
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