>>543
言語学史の扱うところは、言語に関する過去の日本人の思想、論理に深く関わっている。
この研究を確実なものにするためには、言語学者の詳しい伝記や著述の実態など、実証的な裏付けが重要なことは言うまでもない。
仮に言語学史の研究が、安易な消閑の具になり下ってしまうならば、その存在意義は消滅することであろう。
少なくとも、対象を読み抜く確かな目と資料を取り扱う厳密な態度とは、失ってはならないと思う。