脱線で心苦しいが、方法論の交通整理として重要だと思うので、本質的な部分だけ、反論を試みるよ。
>>91
村山が「AN要素は、日本祖語に対して借用関係」と考えていることは、認めるんだね。
これは非常に重要なことで、再確認。
ちなみに、借用関係であっても、音韻はぴたりと対応する例は多々あります。これも重要。

問題は次だ。
>子音についてだけど、それについては単に音韻対応が成り立つかどうかの問題じゃん
>日本語より更に子音が少ないポリネシア諸語はAN語と音韻対応が成立してるし、日本語とAN語の音韻対応だって説として立てられてる
>その音韻対応が成立すれば日本語がAN語起源だってことだし、成立しないなら考え直す必要がある

これ、論理的に誤りだと思うんだけど、いかがかな。
音韻対応が成り立つことは、ある言語が、起源完全な同一祖語に由来することに対して、
必要条件であっても十分条件ではない。なぜなら借用関係かもしれないから。

同一祖語に遡れる関係であるといえるためには、系統的に側系統にならないことが最重要で、
この点に関しては、世界中の全ての言語学者が、プレ日琉祖語に関しては、論考を放棄してる。
以下の例は、ANでも何でもいいんだけど、

「日本語ではAという語形で、祖語はA`という語形であるから、AN祖語*Xは、Xではなく*Yであるはずだ」

この類の議論が一切なされない。これは明らかに異常で、つまり日本祖語は比較言語学に参加していないのだ。