否定という本来すぐれて文法的なはずの項目に
補充法が生じやすいという点が東アジア特有なんじゃないかね
現代中国語は不完了体「吃/不吃」に対して
完了体「吃了/没吃」となり、完了の助詞「了」以外にも
「否定+完了」の「没」((まだ)〜ていない、〜なかった)が
否定の「不」に対して補充的だ
より正確には東アジア的というより日・朝・ア・中に共通しているのは
形容詞が動詞と同じか非常に近いカテゴリーにあるということだ
その点アルタイ的諸言語では形容詞はむしろ名詞的であったりするので(動詞的である言語もある)
モンゴル語などはこの語彙的否定・補充法的否定の話とは別になるし、
前置的/後置的否定の話とも別だ