「ら抜き言葉」も最初は盛んにそう言われていたが、
のちに方言としてすでに定着していた地域があったことが分かった。
そしてそれが広まっていることも、
日本語の構造となんらかの整合性をもっていることもわかった。

そもそも言語は太古から変化していないわけではなく、
変化は地理的に均一に起こるわけでもない。
変化がいけないとみなすのはイデオロギーを言語学に持ち込むことである。
そうではなく、そのような規範価値付与現象をも客観化すること。
それが言語学が科学である証拠。