>>139
「情けは他人の為ならず」と似たような法則か?

ただし、こっちの場合はちょっと複雑かな。
情けを他人にかければそれが社会に巡り巡って自分もどこかで恩恵を受けることになるのだから、そう思って情けを他人にかけることを惜しむべきでない(損したと考えるべきでない)、というのが原義らしい。
これは政治的にいえば、社会的保険や福祉国家の理念だ。

現代の表現で分かりやすく言い換えれば、「情けは他人の為のみならず」かな?

しかし現代人はこれを教育罰的ないしは自己責任論的に理解する傾向が強い。
福祉国家とはまったく逆の価値観によって解釈している。
他人に情けをかけることはその人が自力その問題を克服する能力や努力や責任を怠らせることにつながるから、他人には冷たくするのが思いやりだという解釈を好む。

日本人がこの諺を福祉国家的な理念から離れて、新自由主義的に解釈するようになったということだ。
日本人のメンタルの変化がそうさせたのかもしれない。