焼失した市場跡地にマンション建設へ 若戸大橋無料化を見据え 北九州市若松区
http://qbiz.jp/article/135745/1/
 2012年1月の火災で焼失した北九州市若松区本町のあやどり市場の元店主らが、所有していた
市場跡地(約1200平方メートル)を、同区の動物病院経営者に売却する契約を結んだ。年末の
若戸大橋無料化による居住人口の増加を見据え、12階建てマンションが建設される予定。購入した
今林動物ケアクリニックの今林龍三院長(66)によると、契約は2月下旬に結んだ。マンションは
単身者と家族向けに最大67戸が入居可能。既にボーリング調査も実施済みという。今秋にも着工し、
早ければ来年完成する見通しだ。12月1日からは有料道路の若戸大橋と若戸トンネルの通行料が無料
となることから、周辺では別のマンション建設も進む。その中でも、跡地は若松区と北九州市中心部
方面を結ぶ橋のたもとに位置し、区役所に近い明治町銀天街とエスト本町の両商店街に隣接。JR
若松駅や若松渡場までも、徒歩圏内とあって注目度は高い。今林院長は「かつての一等地。廃虚にする
には忍びない。多くの人が住めば活気も戻る。こうしたかたちで地元に恩返しできればうれしい」と
構想を語る。被災した市場は、精肉店や鮮魚店など11店舗が入る木造2階建て。大正期の建設とされ
、映画のロケ候補地にもなっていた。このうち3店舗は、銀天街などで営業再開にこぎ着けた。整地を
終えた跡地は更地のままで、活用策は地域の課題にもなっていた。元店主らは14年ごろから中心
市街地活性化に詳しい有識者を交えた勉強会を開き、跡地の活用策を練ってきた。被災者の一人は
「多くの人に住んでもらえれば、街に活気が出てくるはず」と期待する。