製鉄所近郊が港湾物流特区に認定
国の「構造改革特区」に、北九州市が鉄鋼製品の出荷能力の向上を目指して提案した「港湾物流
効率化特区」が、新たに認定されました。これによって、従来から使っていた製鉄所内のふ頭に
加えて、近隣にある市が管理するふ頭からも製品の出荷が可能になるということです。構造改革特区
」は、特定の地域に限って国が規制を緩和するもので、北九州市戸畑区にある新日鉄住金
八幡製鐵所戸畑工場近くにある、市が管理するふ頭とその周辺の地区が対象になっています。
北九州市によりますと、鉄鋼製品を輸送する特殊車両は重量制限などから、法律上、公道を走行
できないため、これまで戸畑工場では年間およそ300万トンの鉄鋼製品を、工場内にあるふ頭
から出荷してきました。今回の特区認定で、100トンを超える大型車両が公道を通って、市が
管理するふ頭まで製品を輸送できるようになります。新日鉄住金では、来年7月から市が管理する
ふ頭からの出荷を始められるよう、準備を進めることにしています。北九州市は「市の基幹産業の
ひとつである鉄鋼の出荷量を増やすとともに、市のふ頭の利用率を上げていきたい」と話しています。