いまや地図業界ではゼンリン(本社 北九州市)の一人勝ち状態ですね!
グーグルマップとゼンリンの契約、実は切れていなかった!
https://media.moneyforward.com/articles/2971
株式市場においてゼンリンとよく比較されるのは、「マップル」で一世を風靡した道路地図の昭文社です。
住宅地図と道路地図では用途も作り方も違うので、本来的な意味では両社は競合関係にはなかったのですが、
同一セクターとして扱われたため、証券コードは連番。上場時期も比較的近く、ゼンリンが1994年9月、昭文社
が1996年9月です。昭文社は上場初年度の1997年3月期は今の2倍以上の売上高があり、営業利益は
30億円もありました。当時のゼンリンの売上高は昭文社の1.6倍程度でしたが、今では6倍以上。営業利益も
ゼンリンが昭文社の1.3〜1.5倍程度でした。マップルは車を持っている人なら誰でも1冊は持っていたといって
も過言ではない大ヒット商品でしたが、カーナビの普及で需要が大幅に後退。道路地図では圧倒的なシェア
だった昭文社ですが、カーナビ事業を牽引役にすることはできず、2012年頃をピークに同事業の業績は縮小の
一途。対照的に、ゼンリンはそのカーナビを成長エンジンにしました。昭文社の決算発表は5月15日の予定
ですが、厳しい決算になりそうです。現時点での会社予想は売上高こそ前期比1.9%の増収ですが、営業損益は
3億0,500万円の赤字予想。前期は10億円の営業赤字でしたので、赤字幅は縮小するとはいえ、3期連続での
営業赤字になりそう。3月末退職で、全従業員の2割にあたる80人の希望退職も実施しました。