金沢ベッドタウン商圏に変化 野々市市のイオン閉店
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金沢市のベッドタウンである野々市市や白山市の小売り勢力図が大きく変わる。イオンモールのイオン御経塚ショッピングセンター(石川県野々市市)は31日に閉店し、約1.6キロメートル西でイオンモール白山(白山市)が7月に開業する。イオン御経塚の土地はホームセンター大手のアークランドサカモトが取得を進めている。家族層が多い商圏で流通各社が競う。

イオン御経塚はマイカル北陸の店舗として1998年に開業し、2011年から現在の名称で営業していた。イオンモール白山の専門店の数は御経塚の2倍以上になる見通しで、延べ床面積は1.6倍の11万平方b。

イオンリテール北陸信越カンパニー(新潟市)によると、アークランドサカモトに対して既に敷地の約3割強を売却済みで、建屋は6月から解体する。残りの敷地は引き続き同社に譲渡する方針で協議を進めている。

野々市市は隣接する金沢市のベッドタウンとして発展し、地価が上昇傾向にある。イオン御経塚の周辺には大型ホームセンター「DCMカーマ野々市店」(野々市市)や「アピタ松任店」(白山市)など複数の商業施設がある。

新潟県に本社を置くアークランドサカモトはホームセンター「ムサシ」を運営しているほか、カツ丼店「かつや」などの飲食店や食品スーパー、スポーツジムなどを手掛ける。跡地の開発時期や内容については「未定」という。4万6000平方メートルに及ぶ敷地をどう活用するかが注目される。