9月21日を「認知症の日」に 公明施策基本法案の原案判明 秋の国会提出目指す

公明党が議員立法としてまとめた「認知症施策推進基本法案」の原案が29日、分かった。
9月を認知症月間、同月21日を「認知症の日」にして認知症に関する国民の理解を深めさせることや、
認知症対策の責務は国、自治体だけでなく国民にもあると明記した。公明党は自民党の協力を得て、
秋に予定される臨時国会への提出を目指す。
法案は、認知症の人が尊厳を保持して暮らすことができる社会の実現を図ることを目的としている。
「認知症の日」は、「国際アルツハイマー病協会」(ADI)と世界保健機関(WHO)が共同で
毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定していることにならった。
原案では、認知症施策の責務を国や自治体だけでなく国民にも求め、「認知症の人の自立と社会参加に
協力するよう努めなければならない」とした。事業者に対しては、国と自治体の施策に協力しながら
「認知症の人に対し必要かつ合理的な配慮をするよう努めなければならない」と記した。
このほか、政府に「認知症施策推進基本計画」の作成を義務付ける。
▽成年後見制度の利用促進
▽認知症の人の交通安全の確保
▽行方不明や犯罪の被害、災害などから認知症の人を保護する体制の整備
−などを盛り込むよう求めた。
認知症の人への保健医療サービスや介護サービスに関する専門的な知識を持った人材の確保と養成、
さらに、認知症に関する革新的な医薬品の研究開発の推進も記した。