キャスト 特集 市立住吉市民病院問題
病院長「行き場を失う患者が出て来る可能性がある」

[キャスト (2017年12月12日放送回) ]の番組概要ページ - gooテレビ番組(関西版)
https://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/abc/29026/663433/
特集 (ニュース)17:22〜

二重行政解消のため、大阪府立と大阪市立の病院を統合する計画。市立住吉市民病院は来年3月末に閉鎖し、約2km離れた府立病院と統合することが決まっている。
二重行政を解消し、2つの病院を1つに統合することで高度な医療を提供できるとして、行政は統合計画を進めてきた。

市立住吉市民病院で、小児科医療に携わってきた舟本仁一院長。閉鎖を前に、これまで培ってきた知識や経験を、地域に伝える活動をしている。先月の大阪市議会で、舟本院長は、一部の医療機能や患者の引き継ぎが進んでいないことを明らかにした。
貧困や心の病、若年妊娠など、市民病院はかかりつけ医としてその役割を果たしてきた。重い病気や障害がある子どもを一時的に預かり、家族をサポートする短期入所もその一つ。

医学の進歩に伴い、人工呼吸器などを付けながら自宅で日常生活を送る子どもも増えているが、子どもたちを預かる施設は全国的に不足している。市民病院では緊急時など必要に応じて、「短期入所」用のベッドを増やす柔軟な対応を取ってきた。
一方、統合先の府立病院が短期入所用ベッドとして予定しているのは1床のみ。市民病院と同水準での受け入れは不可能となる。舟本院長は、病院が閉鎖すれば行き場を失う患者が出て来る可能性もあるとしている。

市民病院跡地の活用法についても、迷走が続いている。市は市民病院閉鎖の条件として、跡地に小児科と産科がある民間病院を誘致する計画だった。しかし4度に渡って誘致に失敗している。
吉村市長は民間病院の誘致を諦め、高齢者医療専門の公立病院を市立大の付属にして市民病院跡地に誘致し、小児科と産科の機能を加えるという新たな計画を立てた。
(つづく)