――公明党の現在状況をどのように分析しておられますか。(聞き手はジャーナリスト、大池多佐久)

 福本 公明党は2005年の小泉政権の郵政選挙といわれた衆院選以来、長期低落傾向にあります。
 主張が崩れてしまい、創価学会は組織として一貫してじわじわと弱体化してきました。
ただ、組織的にみて完全に崩壊するかと言うとそこは疑問ですね。

 ――近年、自民党の安保法案などに反対する創価学会会員も「三色旗」(創価学会インタナショナルの旗)を持って国会周辺のデモに加わっておりました。これまで見られなかった現象ですが、
学会内部から公明党に反発する動きも出てきているのでしょうか

 福本 安保法制や盗聴法、共謀罪を含めて、公明党は様々の法律を通して自民党に協力をしてきました。

平和思想の旗を掲げる創価学会にとって相入れない法案の成立で、これらに違和感を抱く会員が増えているのでしょう。

安倍政権の下で、憲法9条の改正が行われようとしています。池田大作氏は、著書「全集」の中で、はっきりと憲法9条と憲法全体を擁護しています
どちらにせよ、もし、自民党の憲法改正まで乗ってしまったら、創価学会が公明党を作って世に出した理由がなくなります。

憲法改正は、自民党がこれまで出してきた法案とは次元が違うと思います。これでまた、公明党の生みの親である創価学会が、ますます混迷状態になっていくことが予想されますね。

 ――その創価学会、公明党の頂点にいる池田大作氏は現在、どのような状況にあるのでしょうか。

福本 池田大作氏が学会組織から肉声を消してもう8年目なります。
内部から辛辣ないろいろな話を聞いておりますけどね。言えることは、今、池田氏の意思表示が不明確ということでしょうね。

ともあれ8年間、存在と動向が不明ということもあり、創価学会の最高幹部を除くかなりの幹部たちも右往左往しているようですね。
まして一般の学会員は何を信じていけばいいのかという不安が蔓延しています。

 しかも選挙のたびに創価・公明党の票がどんどん減っているのですから、組織の動揺は無理もありません

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180302-00010002-socra-pol