山本太郎「前原誠司の考えは非常に危険だ!何がAll for Allだ!」
小沢一郎「前原は信用できない」

永田町では今、安倍政権の対抗軸として、かつて民進党が掲げた経済政策「All for All」を打ち出す気運が高まっているという。

この経済政策は、前原誠司・衆院議員が民進党代表の時にブレーンだった井手英策・慶應義塾大学教授が提唱。「All for All」は
前原代表時代の民進党標語となり、党のポスターには「幸福分配政策。All for All」と大書された。

その内容は「経済成長は限界に来ているから消費税を中心に増税して、その分を再分配にあてる」というもの。
民進党の希望の党への合流・分裂、希望の党の総選挙惨敗で、前原誠司氏の政治的影響力は凋落、この「井手理論」も風前の灯火だったが、
ここに来て盛り返しを見せている。神津里季生・連合会長がこの理論に心酔し、絶賛しているのだ。

この「井手理論」に大塚耕平・民進党代表や玉木雄一郎・希望の党代表、
福山哲郎・立憲民主党幹事長は井手理論を「高く評価する」と賛辞を惜しまない。

その中で、枝野幸男・立憲民主党代表は慎重な姿勢をとっている。
「ただし、財政規律を現下の状況で強調し過ぎであって、それは今、心理的消費不況であるというのと、需要不足による不況であるという前提を考えると、
その時代状況には合っていないということなので、全面的に賛同できるというわけではありません」(3月1日・立憲民主党定例会見での枝野氏の発言)

さらに、野党の中で表立って「All for All」を批判しているのが自由党だ。山本太郎・自由党共同代表は3月6日の定例会見で次のように批判した。

「消費税が財源ということ自体が非常に危険だ。ほかにも税の取り道というのはいっぱいある。(中略)財源とすべきものは非常に多様にあるなかで、財源は消費税しかないという考え方のもとでの
『All for All』ということになると、逆進性が強い中において、収入が少ない人たちにとっては非常にシンドイ話になっていくだろう」

そして小沢一郎・自由党共同代表も、3月13日の定例会見で次のように語った。

「(初めは)地方税の5割アップというのを前提にしていた。それが無理とわかれば消費税に財源を求めている。
さらに、財政の健全化、財源論を先に来させている。それでは緊縮財政になってしまい、新自由主義と何ら変わりがない」

しかし、野党内では自由党は少数勢力。はたして、今後はどうなっていくのか?

https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20180324/Harbor_business_162521.html