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■■ 元日本共産党中央委員政策委員長・元参議院議員
   筆坂秀世著『日本共産党』2006年 新潮社刊 ■■

◇トップによる独裁体制と民主主義の欠如
 共産党の規約では支部委員、地区委員、都道府県委員、中央委員は「選挙」で
 選ぶことになっているが、その「選挙」というのは地区委員会や都道府県委員会、
 中央委員会が一方的に決めた候補者に最高裁判所判事の投票と同じような○×式で
 投票するだけであり、これまで落選した者はなく、選挙など形式的にしか存在して
 いない。中央委員会議長や幹部会委員長もそういう方法で選ばれた中央委員会が
 選出することになっているので、自分で任命した者たちに自分を議長・委員長に
 選出させているようなものであり、結局全部トップが好きに人事を決めているだけ。

◇トップへの盲従、繰り返される「自己批判」
 中央委員会総会などでは志位の幹部会報告に対して、毎回のように「まだまだ
 自分たちの捉え方が甘かった。幹部会報告を聞き、目からうろこが落ちた」
 (「目にうろこが何枚あるのか?」)といった具合の盲従と自己批判の発言が
 連発するのだという。中央委員会総会など幹部の自己批判はすっかり形骸化して
 おり、同じフレーズの自己批判を繰り返す県委員長も多い。