日銀と内閣府、GDP速報の精度巡り対立−攻防はデータ公表の範囲に

国内総生産(GDP)速報の精度向上を巡り、確報値により近い数値を求める日本銀行と統計上の一貫性を重視する内閣府の対立が続いている。
全面的な見直しを求める日銀の主張はいったんは退けられたが、攻防は速報値の実態把握に必要なデータ公表の範囲に移っている。
28日に開かれた有識者らで構成する統計委員会では、改定のたびに大きく振れるGDP推計方法の見直しを求めてきた日銀の主張は退けられた。
ただ内閣府は、速報値で用いる個人消費と設備投資のデータを2018年度のできるだけ早期に公表する方針を示した。

国内で生産された財・サービスの付加価値を示すGDPは四半期ごとに公表され、1次速報値は1カ月半後、2次速報値はその翌月、第1次年次推計(確報値)は
翌年末、第2次年次推計(確々報値)は翌々年末に公表される。改定のたびに数値が大きく変わることが多く、経済協力開発機構(OECD)の15年の調査によると、
速報公表後3年後の改定幅は主要18カ国で2番目に大きい。


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-28/P6AP696KLVR601