元々,TPPをやればアメリカが日本の自動車にかけている関税(2,5パーセント)
が無くなるから知財や農業その他の分野で妥協というか敗北してもいいという理
屈づけだったわけ。ようするに日本から引き続きどんどん輸出していくという前
提ね。高度成長の輸出依存モデルの夢をもう一度だった。
ところがトランプは日米の貿易不均衡が全然改善されないといって関税を20パー
セントにするという。日米の貿易不均衡を解消しようにも,日本は中国と違って
旺盛な内需がもはや存在しないからアメリカからの輸入を増やすのも限界がある。
したがって方法としては日本からの輸出を減らす,日本の自動車工場等のアメリ
カ移管を全面的に完了させるしかない。
ようするに,どういう協定(それが2国間であろうが多国間であろうが)を結ん
でいようが,トランプはあっさり無視して理不尽な要求をしてくるということ。
したがって,この協定を結んだからもう理不尽なことは言わないということは
ありえない以上,最初から協定など結ばないほうがいい。
目先のことなら米国製の電気自動車を10万台買う約束でもしてあげたらどうだ。
アメ車買って上げたらすごく喜ぶだろう。
あとはもし中国が大豆を買わないときは肩代わりするとか。選挙対策になるから
感謝されそうだ。ともかくその場しのぎで喜ばせるのはいいとしても協定という
のは禍根を残す。