沖縄県知事選で問われた「進次郎効果」 幻の知事候補・安里繁信氏に訊く
10/12(金) 7:00配信

普段の街頭演説よりももっと目線を低く
――選挙戦序盤には、その小泉さんと菅官房長官が県庁前の広場で揃い踏みする場面がありました。
あのキャスティングは、陣営幹部の間でも賛否両論があったと聞いています。
なのに、小泉さんがマイクで「菅長官と私、街頭演説に初めて一緒に立ちました!」と、場違いなアピールをした。
あれはすべっていました。陣営では5000人の動員を目指していたところ、実際に集まったのは3000人ほどにとどまりました。

安里 あれは進次郎さん云々というよりも、イベント自体のコアターゲットがどこにあったのか。
コアターゲットに向かってメッセージを送るに当たって、偉い人を呼ぶ必要があったのか。
そこに問題の核心があったと思います。

 9月16日、23日と、いずれも連休の中日に同じ場所で開いたあのイベントが先に予定されてあって、
そこに進次郎さんを入れることになった。もともとは、無党派層に対して訴えようと10代、20代が企画したもので、
名称も街頭演説会ではなく、「オキナワ・ボイス・アクション」と工夫していました。

 企画段階から手伝っていたボクから提案していたことは、
「あさかぜ」(自民党特製の大型街宣車)の上から話すのは絶対ダメだ、と。
「無党派層対策」だから、普段の街頭演説よりももっと目線を低くしなければならない。
選挙カーの上から政治家が偉そうに話していることをよしとしない方々に集まってもらうのですから。
ところが、陣営の上のほうの判断で、そうはならなかった。

 一方、玉城デニーさんの街頭演説は、街宣車の上には絶対に乗らず、地べたに立つスタイルを徹底していました。
マイクを持ちながら聴衆の目の前で語りかけるスタイルが良かったと思いました。

 進次郎さんであれ、菅長官であれ、高いところから「自民党でござる!」という感じで、
「あさかぜ」の上から「ふんどし」(応援弁士の名前と肩書きが大きく書かれた垂れ幕)を垂らしてしゃべる。
私もあの現場におりましたが、あの光景自体が無党派層の目にどう映るか、心配しながら見つめていました。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181012-00009292-bunshun-pol&;p=4