国民の年内崩壊を助長する連合右派/政界地獄耳

2018年10月24日8時55分 日刊スポーツ

★国会が今日24日、開会する。参院では野党第1党を巡り、直前まで水面下の駆け引きが繰り広げられた。
衆参野党第1党の座を維持して、野党盟主の位置を確保したい立憲民主党。
劣勢ながらも立憲に意地を見せたい国民民主党は、自由党・社民党との統一会派で、参院で優位に立ちたい。
自由党代表・小沢一郎は、参院でイニシアチブを取り立憲を揺さぶりたい。

★しかし国民民主党は、自由党との統一会派にかじを切ることができなかった。
1つには党内をまとめ切るだけの求心力が、党代表・玉木雄一郎になかったこと。
そしてここでも邪魔をしたのは、連合右派だ。
当選の可能性を高めるための野党統一も連合の理屈では、
負けてもプライドだけは保ちたいというわけだ。
しかし政治家は落選したら、ただの人になる。
それでも右派に賛同しなければ、立候補や組織内候補、ひいては公認や選挙の体制にまで影響する。
つまり連合右派にぶら下がる議員や候補者は、
連合の支援を断って自由になるか、しもべでい続けるかの選択となる。

★加えて連合右派の電力、ゼンセンなどは小沢アレルギーを全開にして統一会派結成や、
その後の政党合流に強く反発した。
これだけ聞けば結局、今の野党、
これからの選挙協力などの野党共闘を邪魔しているのは、連合に他ならない。
連合は過去の経緯から政治介入をしないことを柱としているが、
自分たちの都合に合わせてこの政治介入を都合よく解釈。
思い通りに野党を動かすことが目的化しているといっても過言ではない。

★ただこの行動が国民民主党の存在感を低下させ、
年内までに同党が崩壊することを助けたといえる。
早速、目ざとい自民党は立憲と国民の分断を図るため、
自民党憲法改正推進本部長・下村博文が国民民主党国対委員長・原口一博と会談。
原口は政治音痴ぶりを発揮している。おめでたい。(K)※敬称略

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