この騒動で、自民党の国民民主党に対する信頼は地に落ちた。自民党関係者は7日、「国民民主党執行部が
あいさつに来たときに二階氏が『食事でも』と誘い、玉木氏が快諾した」と経緯を明かし、玉木氏の説明に不快感を示した。

自民党への接近とも映る会食を避けた玉木氏の判断が、「身内」の野党に歓迎されているなら、まだ救いはある。
だが、野党の反応は自民党より冷ややかだ。

「ドタキャンするなら約束するな、って思うよ」
立憲民主党幹部はこう苦笑する。さらに「党幹部同士の会合の情報は必ず漏れる。自民党の目的は『見せること』だからだ。
本当に知られずに会いたいならサシ(1対1)しかない」とも語り、玉木氏の脇の甘さへの不信感をにじませた。

自民党と野党双方の顔色を気にした結果、双方の信頼を失う−。今回の騒動は国民民主党の
本質的な問題点と重なる。
「対決より解決」路線を掲げたものの、その掛け声が野党共闘に水を差しかねないとみるや
「対決も解決も」と修正する姿は、この政党の腰の定まらなさを象徴している。

党内では今のところ、欠席騒動を受けて玉木氏を突き上げる動きは顕在化していない。
ただ、支持率低迷が続く中で今後も迷走が重なれば、「玉木降ろし」の号砲が鳴る可能性もある。