尊敬する政治家は安倍晋太郎

国民民主党・増子輝彦幹事長代行 「二大政党制」実現へ人材結集
1/17(木) 8:35配信
産経新聞
 私の昨年を表す漢字一字は、旧民進党最後の幹事長として国民民主党をつくったので「創」でした。
今年は問題解決に満点を取ってみんなが満足いく年にしたい。
「満」の一字で表せるような年にしたいですね。

 国民民主党には支持率が上がらないという問題点はあります。
国政選挙を経験していないので、有権者が一度も「国民民主党」と投票用紙に書いた経験がないということも弱点ですね。

 ですが、資質、能力の素晴らしい人材が結集している政党だと思います。
選挙に強い人も多い。
個々の議員の知名度や力を、国民民主党の組織としての力にしていく努力をしっかりやっていかなければならない。
ぶれずに進んでいけば国民の信頼と支持は必ず高まると確信しています。

 夏の参院選は、わが党の存亡がかかる選挙だという危機感を持っています。
「改選9議席プラスアルファ」で2桁の議席獲得を目指します。
参院選で勝つことができれば、さらにわが党へ人材が集まり、野党再編の主導権を握れるかもしれません。
日本社会には「改革保守」を支持する人は6割くらいいるので、この層の支持を得ることができれば政権を取ることも可能だろうと思っています。

 私が自民党を離党したときの原点は「政権交代可能な緊張感ある二大政党制をつくる」という思いでした。
もう一度、政権の座につけるような政策や人材を結集していきたいと思っています。
ただ、旧民進党勢力が結集しただけでは「元の鞘(さや)に収まった」と言われるので、
われわれの考え方に同調していただけるなら、自民党からだって一緒になれる人がいれば、やっていくべきです。

 わが党は先の臨時国会で、衆院のみならず参院でも野党第二会派に転落してしまいました。
私は、「対案路線」で党の存在感を高めていくためには第一会派の座を死守することが最重要課題だと主張してきたのですが…。
次の通常国会では、第一会派を立憲民主党から奪い返すために全力で動こうと思います。

 私は人生の半分を政治家としての活動で過ごしてきました。
若手だったころ、大先輩の政治家たちには風格がありました。
立ち居振る舞いにも重みがあった。

 私が最も尊敬する日本の政治家は、安倍晋三首相の父である安倍晋太郎先生です。
初当選した平成2年の衆院選などの際に物心両面でお世話になりました。

 安倍先生は人に甘い性格から「プリンスメロン」と揶揄(やゆ)されたこともありましたが、懐の深い政治家でした。
晩年、闘病中の先生のもとを訪ねた際、病床の先生と握手したときのまなざしは今でも忘れることができません。
もう少し長くご存命なら間違いなく首相になられただろうし、その後のわが国のあり方も変わっていたのではないかという思いを強く抱いています。

 私は、安倍先生をはじめとする先輩方のいい部分を受け継ぎ、若い政治家たちの手本になれればと考えています。
「政治家は嘘をつくのは当たり前」といったイメージを払拭し、優秀な人材がどんどん政界に入ってきてくれるようにしていくことも、われわれ年配者の責任だと思います。

 私に与えられた天命は福島の復興です。
東京電力福島第1原発事故の収束には100年かかるかもしれない。
それまで生きることはできませんが、「福島がよくなった」と言われるような道筋をつけたい。

 いつまで政治家を続けるかですか? 
国民が望んでくれる限り、かつ福島の復興を見届けるまで、健康を大事にしながら頑張っていきたいと思っています。(広池慶一)