意味不明だった宮本岳志氏の立候補表明 大阪で惨敗した野党共闘
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56191?page=2

衆院大阪12区補選では、日本維新の会新人の藤田文武氏が当選した。
共産党の現職衆院議員の宮本岳志氏(比例近畿ブロック選出)が議員辞職し、無所属で立候補するという報道には、
正直驚いた。こんなことは、これまでの共産党の歴史にはないし、普通に考えてあまりにも無謀な挑戦だからだ。

宮本氏の記者会見での発言は意味不明なものであった。「『自ら退路を断ってでも、市民と野党の共闘の実現に
挑むべきではないのか』という思いがふつふつと沸き起こっていたとき、穀田恵二選対委員長に思いを問われ、
立候補の決意をお伝えいたしました」と言うのだ。

そもそも共産党の指導部の一員でもなければ、知名度もない宮本氏が、なぜそれほど野党共闘に心を砕き、
議員辞職までして立候補を考えるのか、まったく理屈が通っていないのだ。

私がこういう話を聞いたなら、「君、気は確かか? 簡単に野党共闘の命運を賭けるなよ」と諭したことだろう。

ところが志位和夫委員長は違う。「宮本議員ご本人から、『衆院議員の職を辞して12区から挑戦したい』との
申し出がなされた。党中央として、宮本さんの勇気ある決断を正面から受け止め、候補者に擁立すること
にした」のだと言う。実に分りやすい三文芝居である。

この背後には、やはり仕掛け人がいた。小沢一郎氏である。沖縄3区は、小沢氏が推す玉城知事の後継が立候補する。
野党共闘の空気を醸成するためには大阪12区も、ということなのだ。宮本氏も自認しているように、無所属立候補というのは
同氏が考えたことではない。党の戦術である。共産党議員が勝手に無所属立候補することなどあり得ない。