国民、田中氏を支援 衆院4区補選、立民保留で統一候補難航 (2020/1/28 07:25)
https://www.at-s.com/sp/news/article/politics/shizuoka/730852.html
望月義夫元環境相の死去に伴う衆院静岡4区の補欠選挙(4月26日
投開票予定)で焦点の野党連携を巡り、国民民主党県連は27日、
旧民進党県連4区総支部長を務めた無所属新人の田中健氏(42)を
支援する意向を連合静岡に伝えた。
ただ立憲民主党県連と調整は付いておらず、立民は田中氏に乗るか、
独自候補を立てるか決めかねている。
共産党元職の島津幸広氏(63)も出馬表明し、野党統一候補の
成否は見通せない状況だ。
 国民県連は静岡市内で開いた連合静岡との会合で田中氏支援を
伝達した。これに「推薦するのは国民、立民の統一候補」との方針を
明確にしてきた連合静岡は田中氏支援に難色を示したという。
 国民県連幹部の1人は立民側が田中氏を統一候補と決めることを
期待しつつ「連合も候補者がほかにいなければ、正式な推薦がなく
ても田中氏を支援せざるを得ないだろう」との見方も示した。
 立民県連の佐々木隆博代表は同日開いた幹事会の後、記者会見し、
田中氏について「一度、接触してきた経緯はある。候補者の一人」と
認めたが、田中氏以外の独自候補の選定作業も並行して進めている
とした。この日の幹事会では、候補者選定について「代表一任」と
だけ決まった。
 立民県連が田中氏支援でまとまれないのは、田中氏では連合静岡の
推薦は得られない可能性があると見ているためだ。田中氏は
2017年の衆院選で細野豪志元環境相(静岡5区)に追随する
形で旧民進党を離党し、連合静岡が推薦を取り消した経緯がある。
 立民県連に残された時間は少ない。投開票まで3カ月を切り、
野党統一候補として連合静岡の推薦を得るには2月初旬の執行委員会に
諮る必要がある。佐々木代表は「間に合わせたいが、丁寧に
やらないといけない」と複雑な表情を見せた。
 一方、島津氏擁立を決めた共産党県委員会は立民、国民との
野党共闘について「できるだけ早く話し合いの場を設けたい」とし、
候補者調整に応じる姿勢も示す。交渉が決裂すればそのまま島津氏を
擁立する意向だ。
 補選には自民党県議の深沢陽一氏(43)も出馬表明している。