小沢 それはそうでしょうね。
戦後、米ソ二大陣営の対立の構図のなかでは、いわば若い者の作文みたいな憲法だったかもしれません。
時代状況を冷静に見れば空疎というか、理想的すぎるところがある。
それに制定の過程で釈然としない点がいろいろありましたからね。
GHQが短時間で草案をつくって、軍事力を背景に押しつけたものだという、押しつけ憲法論もありましたし。

江田 それから、戦後五〇年近くたったいま、書き加えたほうがいいのではないか、ということも出てきています。
消費者の権利とか、環境問題。そういう意味でもいたずらにタブーにしてはいけないという点は、私も賛成です。