奈良新聞主筆のコラム

悲鳴が聞こえる。知事選告示まで1週間を切り、保守分裂となることは確実となった。首長の間でも温度差があって、「何とか一本化を」と最後の望みを託している様子もうかがえる。
「維新に負けられない」という言葉が繰り返し聞こえてくる。それには「一本化しかない」ともいう。第三者の涼しい立場で聞いていると、どうにも理解しがたい。
荒井氏が降りて、としか聞こえない。普通なら現職に一本化すべきなのだろうが、そうではないところに、保守層の多くが納得しきれないのだろう。

これまで荒井県政を支えてきた人たちが、自民県連の強引な対応に苦しむだけでなく、結果的に「維新知事誕生」に貢献することになるわけだから、疑問をもって当然だ。
時間切れかもしれないが、平木氏の英断で、4年後を目指し断念という選択肢はないのかとも思ったりもする。もちろん、選挙はどうなるか分からないし有権者が決めることだ。