キムチ誕生物語

日本が朝鮮を統治した時代、朝鮮総督府が何度も出したお布令に、
「路上脱糞禁止令」があります。
それまでの半島には、トイレがなく、路上脱糞があたりまえの習慣
だったのですが、これではあまりに衛生面でよろしくない。

そこで朝鮮総督府が路上脱糞を禁止したわけですが、ところが人間、
食べれば必ずもよおすわけで、ところが路上では禁止されてしまっている。
そこで朝鮮ではじまったのが、室内で穴を掘り、そこで脱糞するという習慣
でした。

穴が満タンになると、そこに土をかけ、室内の別な場所に別な穴を掘って、
そこでする。
これを何年か繰り返しますと、室内の縁の下が全部有機物になり、地面が
自然発熱してたいへんに温かくなる。
その生暖かいところに野菜を入れた甕(かめ)を、頭だけ出して埋め、
その中で漬け物をする。
すると、おいしい漬け物ができる。

ところが雨が降ると、雨水があふれる。
甕の中に、その・・・有機物の汚水がはいる。
こうなると、せっかくの漬け物に、妙な臭いがついてしまいます。
そこでこれを食べるために、唐辛子をどっさりと入れて臭みを消した食品が、
いまのキムチになったわけです。